2019年度 実施報告

報告:第2回 初任者研修 「基礎から学ぶ国際教育交流」(2019年10月18日、東京)

総勢35名ご参加いただきました!

講義の様子


開催データ


 初任者研修「基礎から学ぶ国際教育交流」  
 日時:2019年10月18日(金)
 場所:早稲田奉仕園(JAFSA団体会員)
 参加者:35名/26団体会員(25大学、1賛助会員)

講 師:(講義順、敬称略)


谷口 紀仁
 (名古屋大学 国際教育交流センター 教育交流部門 教育発達科学研究科担当 講師)
秋庭 裕子
 (一橋大学 経営管理研究科 講師)
奈良田 和哉
 (亜細亜大学 国際連携部 インターナショナルセンター)
新見 有紀子
 (東北大学 高度教養教育・学生支援機構 グローバルラーニングセンター 講師)

研修内容:


アイスブレーキング(自己紹介など) 
第一部  「国際教育交流の基礎概論」 (谷口 紀仁)
第二部  「国際教育交流業務内容の紹介」 (秋庭裕子)
第三部  「派遣留学プログラムの運営」(奈良田 和哉)
第四部  「留学生アドバイジング」 (新見 有紀子)
第五部  全体討議・まとめ・修了式  (講師陣)

参加者:35名/25団体会員大学 、1教育関連団体
     (参加者所属機関50音順)(**-国立大学法人、*-公立大学法人)


東 北 国際教養大学*、東北学院大学
関 東 桜美林大学、昭和女子大学、専修大学、大正大学、大東文化大学、高崎経済大学*
東京外国語大学**、東京大学**、東洋学園大学、法政大学、立正大学、麗澤大学
中 部 愛知淑徳大学、中京大学
近 畿 大阪教育大学**、大阪経済法科大学、大阪商業大学、大阪大学**、京都造形芸術大学
神戸女学院大学、神戸大学**、滋賀県立大学*
九 州 西南学院大学
賛助会員株式会社早稲田大学アカデミックソリューション

参加報告


報告者:松林 慶(大阪大学)


研修概要:


本研修は、国際教育交流業務の経験がおよそ3年以内の教職を対象としたもので、講義の聴講のみにとどまらず、グループディスカッションや情報交換会での交流を通して、国際教育交流に関する理解や知識を深め、参加者同士のネットワークの拡大を目的とするものである。


各講義内容について:


●第1部「国際教育交流の基礎概論」
世界における留学生の傾向、日本における留学生派遣・受入のデータを確認するとともに、企業の人材需要の動向や資金調達に迫られる大学の状況を整理することで、大学に国際化が求められている背景の確認を行った。
その後、大学の国際化を8つの様相に分類し、それぞれの具体的なケースを挙げて原因や対応策を探るグループワークを各班で行い、まとめた意見を全体に向け発表した。

●第2部:国際教育交流業務内容の紹介
講師の詳細な経歴や業務紹介ののち、参加者個々人の業務についても具体的に列挙し、「国際教育交流業務」として分類される業務の内容把握を行った。
また、各班において実際の事例に基づいたケーススタディを行い、スムーズな業務の遂行のために、学内外で日ごろから円滑なコミュニケーションを心がけること、行き詰ったときに気軽に頼れる環境の構築が重要であると理解できた。

●第3部:派遣留学プログラムの運営
講師の所属大学において実施されている幅広い派遣留学プログラムについて、目的や内容、派遣先大学など概要の紹介があった。
また、留学によって学生にどのような成果を得てほしいのかということを明確にした上で、独自の成果指標シートを開発するなど、事前・事後研修でのサポートについて詳細な説明があり、実務レベルで生かすことができる情報を得られた。

●第4部:留学生アドバイジング
留学生との対話など実際にコミュニケーションを取る際の注意点や基本的な心構えについて解説があり、つい失念してしまいがちな心構えや自分の言動について顧みるきっかけとなった。また、コーディネーターの役割として、留学生のニーズを把握し、必要に応じて各所と「つなぐ」意識が必要というお話があり、第2部でも言及された環境の構築が重要であることを再認識した。
グループディスカッションでは、留学生対応で問題になっていることを具体的に挙げ、様々な視点からの解決を試みることとなった。

●第5部:全体討議・まとめ
講師と参加者全員とで質疑応答を行った。日本における国際教育交流業務、特に留学生サービスを海外から見た場合どのような評価になるのかという疑問、派遣プログラムの効果測定シートに関する詳細などについて、講師陣からの解説や意見交換があった。
参加者側からも、講義中に話題に挙がった留学生と日本人学生との交流の場が少ないという問題点について、美術館などで提供されている交流の場について情報提供があった。

今回の研修を通じて、日々の業務では触れることの少なかった、国際教育交流業務に関する全体的な動向や自らの担当外の業務に関する具体的な情報を得ることができ、より大局的かつ細やかな視点をもって今後の業務に臨めると感じている。
また、担当業務や所属組織の規模など多様な参加者が一堂に会したが、理念や課題は共通するものが多く、同じ目標について取り組む方々と交流することができ大変励みとなった。


講義の様子

グループワークでの発表の様子

グループごとに活発な意見交換が行われています

情報交換会では参加者同士ネットワークが拡がりました